仮住まい生活と引っ越し準備|マンスリーマンションでの記録

 

一戸建ての建て替えが決まると、いよいよ始まるのが引っ越し準備と仮住まいへの移動です。わが家は夫婦二人暮らしですが、長年暮らした家からの引っ越しは想像以上にエネルギーが必要でした。半年間という限られた期間の仮住まいだからこそ、事前の断捨離やマンスリーマンション選びには特有のコツがあります。今回は、私たちが実際に体験した荷物の大移動や、慣れないマンション暮らしでのリアルな記録をまとめました。

 


荷物の大移動と断捨離

建て替えが決まり、最初に直面した大きな壁が「荷物の大移動」と「断捨離」でした。わが家はもともと「いずれは建て替えを」と視野に入れて暮らしていたため、普段から大きな家具は増やさないように意識していました。それでも、いざ全ての荷物と向き合ってみると、驚くほどの量に圧倒されることになりました。

大物家具・家電の処分と仕分け

大きな家具はほとんど持っていなかったわが家ですが、唯一あった大きなソファの処分には骨が折れました。こちらは民間の回収業者ではなく、自治体の個別回収を利用して計画的に処分を進めました。費用を抑えられる反面、指定の場所まで自分たちで運び出す必要があり、夫婦二人で汗をかきながらの作業となりました。

また、冷蔵庫や洗濯機といった白物家電は、このタイミングで全て処分することに決めました。新居に新しく綺麗な家電を迎え入れたいという目的もありましたが、仮住まいへの搬入・搬出の手間やコストを考えると、一度リセットしてしまう方が合理的だと判断したからです。

一方で、まだ十分に使える以下の家電や収納用品は、仮住まいへ持って行き、新居でも引き続き使う計画を立てました。

  • テレビ・レコーダー
  • 3段ボックス
  • 衣装ケース(引き出しタイプ)

思い切った「ほぼ全処分」とデータ化

キッチン用品や趣味のコレクションは、この機会に基準を厳しくして整理しました。鍋や食器などの調理器具、使い古したタオル類はほぼ処分しました。

さらに大きな決断だったのが、約2000冊あったコミックや書籍、DVDの処分です。「これからはサブスクの時代になるだろうから」と夫婦で割り切り、古本買取などを利用して手放しました。

衣類、靴、カバンといった身の回り品についても、「最低限必要な分だけ」を残し、残りは全て処分か売却へ。

また、どうしても捨てづらい以下の思い出の品々は、すべてデジタルデータ化(スキャンや写真撮影)を行ってから現物を処分しました。

  • 昔の写真
  • 学校の卒業アルバム
  • 過去の年賀状

スペースを取る思い出の品も、データにしてしまえばハードディスクやクラウドにすっきりと収まります。見返したいときにも手軽にアクセスできるため、この選択は正解でした。

段ボールではなく「衣装ケース」を活用した引っ越し

一般的な引っ越しでは段ボールを大量に並べるのが定番ですが、わが家の仮住まいへの引っ越しでは「引き出しタイプのプラスチック製衣装ケース」が大活躍しました。

  • 思い出の品や趣味のもの
  • カバン
  • 衣類、靴
  • 文房具・日用品

これらは段ボールに詰めるのではなく、最初から衣装ケースの中に収納した状態で運びました。仮住まい先に到着した後は、ケースを積み重ねるだけでそのままチェスト(タンス)代わりに生活スペースで使うことができます。

そして半年後、新居へ引っ越す際も、中身を詰め替えることなくそのまま積み込むだけ。荷造りと荷解きの手間が減り、仮住まい特有の「2回の引っ越し」を劇的にラクにしてくれるアイデアでした。

荷物を減らした結果と、その後の暮らし

徹底的な断捨離の結果、一戸建てから仮住まいのマンションへ移動する際、トランクルームなどを一切借りることなく、マンションの室内だけで十分に収まる荷物量にまで減らすことができました。

実は、築10年が経った50代の今でも、わが家の荷物はそれほど増えていません。それは、この建て替え時の経験から「趣味のものは衣装ケース1つまで」といった明確な上限ルールが自然と身についたからだと感じています。

10年以上前に埼玉県民共済住宅で家を建て替えた時の仮住まいの収納ケースの写真

 


マンスリーマンションの選び方

建て替え期間中の仮住まい探しは、一般的なお部屋探しとは大きく勝手が異なりました。私たちの工事期間は約半年間。この「半年」という中途半端な期間が、物件探しのハードルを高くしました。

普通の賃貸という選択肢の難しさ

最初は一般的な賃貸アパートやマンションを検討したのですが、不動産屋さんに相談すると「半年間の短期契約では、通常の賃貸は貸してもらうのが非常に難しい」という現実を知らされました。大家さん側としては、すぐに退去されると次の入居者を探す手間がかかるため、敬遠されてしまうのです。

選択肢としては、実家に身を寄せるか、割高であっても短期契約を専門としている「マンスリーマンション」を探すかの二択でした。

最終的にわが家は、マンスリーマンションを選ぶことに。最寄り駅を変えずにこれまでの生活環境をそのまま維持でき、何より新居の工事現場へもすぐに様子を見に行ける距離だったことが大きな決め手でした。

難航した駐車場探し

車を保有していたため、敷地内、あるいは近隣に月極の駐車場が付いている物件を希望していたのですが、短期利用という条件だと、なかなか首を縦に振ってもらえません。

そこで、借りる予定のマンスリーマンションの近所を実際に自分たちで歩いてみることにしました。駐車場を見つけては看板に書いてある管理会社へ連絡し、「空きはあるか」「半年という短期でも貸してもらえるか」を1件ずつ地道に問い合わせていったのです。

何件も断られ続けましたが、諦めずにアタックして数件目でようやくなんとかOKを出してくれる物件を見つけることができました。一戸建て暮らしの感覚のままでは見落としがちな、短期ならではの注意点です。

ライフラインの停止・解約手続き

仮住まいへの移動に伴い、元の古家で利用していたインフラの停止や、各種手続きを並行して進めました。私たちが実際に行った手続きは以下の通りです。

  • 電気・ガス・インターネット 一度すべて停止・解約の手続きをしました。解約日については、古家の解体工事の日程に合わせて調整を行いました。
  • 郵便局の転送手続き 旧居宛ての郵便物が仮住まい先へ届くよう、郵便局で1年間の転送手続きを済ませました。
  • その他の各種変更手続き あとは状況に応じて、それぞれ必要になりそうな窓口の住所変更なども、念のため確認しながら進めました。

ちなみに、水道だけは解約せずにそのまま契約を維持しました。

これは、古家の解体工事や新しい家の基礎工事、建築プロセスのなかで、工事用の水として水道を使用するためです。ハウスメーカー側からの指示や確認があるかと思いますので、これから建て替えをされる方は事前に確認しておくことをおすすめします。

 


体験して分かった仮住まい生活のリアル

実家も、それまで暮らしていた夫の古い家もどちらも一戸建てだった私にとって、本格的な分譲マンション暮らしは人生でほぼ初めてに近い経験でした。ワンフロアで生活が完結する快適さがある一方で、集合住宅ならではのルールや、事前の説明不足によるトラブルにも直面しました。

駐輪場を巡るトラブルと苦い経験

マンスリーマンションに入居した直後、とても悲しく、焦るトラブルが起きました。

マンスリーマンションの契約時に「自転車を置くスペースはあるので、そこに置いて平気です」と説明を受けていたため、手持ちの自転車を、マンション敷地内の駐輪場の空いているスペースに止めておきました。

ところが翌日、その自転車に見るも無惨な1枚の張り紙がされていました。そこには目を疑うような、強い口調の罵詈雑言が書き連ねられており、一瞬で頭が真っ白になってしまいました。

慌てて確認したところ、私たちが止めた場所は誰でも使えるフリースペースではなく、住人の方が個別に契約している「月極の区画」だったことが判明しました。
不動産屋さんからは「置いて平気」としか言われておらず、こうした細かいルールについては一切説明がなかったため、私たちはそこが自由に使っていい場所だと思い込んでいたのです。

張り紙の文言の激しさにひどく傷つき、恐怖を感じた私は、トラブルを長引かせたくない一心で、その日のうちに自転車を速攻で処分することを決めました。

とはいえ、処分する当日はどこにも置いておく場所がありません。仕方がなく、マンション個室の玄関内に一時避難させることにしたのですが、エレベーターが狭い建物だったため、一人で階段を使って部屋まで持ち上げて運ぶのはものすごく大変でした。

実家もそれまでの古家も一戸建てだったため、自分の敷地内のどこに自転車を止めようと自由でしたが、分譲や賃貸のマンションには細かな規約や、それぞれの住人の「権利」が存在します。この経験から、集合住宅での暮らしは「管理会社や不動産屋の言うことを鵜呑みにせず、ルールは自分から2重チェックする姿勢が必要だ」と痛感しました。

一戸建て派が感じたマンションの戸惑い

この駐輪場の件以外にも、日々の生活の中で一戸建てとのギャップに戸惑うシーンが多々ありました。

  • ゴミ出しの曜日や細かな分別ルールの違い
  • 夜間の足音や物音に対する周囲への配慮
  • 共有スペース(エントランスや廊下)の使い方

一戸建ての感覚のまま「これくらい大丈夫だろう」と思っていることが、集合住宅ではマナー違反になるケースもあります。ルールに慣れるまでは少し緊張感のある日々でしたが、逆に言えば、こうした集合住宅の規律を半年間体験できたことは、自分自身の視野を広げる良い経験にもなりました。

仮住まい生活を振り返って

トラブルや不便なこともありましたが、振り返ってみれば、半年間のマンスリーマンション生活は新居へのワクワク感を高めてくれる貴重なステップでした。

荷物を限界まで減らしたことで、本当に自分たちに必要なモノの量が明確になり、その後の新居での収納計画や、10年経った現在のメンテナンスのしやすさにも確実に繋がっています。

 

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本記事の内容は10年以上前の体験に基づいています。

 

わが家の家づくりメモ一覧:
建替えの計画から引き渡し、築10年後の現在までの全体的な流れや、各プロセスの記録は「埼玉県民共済住宅|DIYから20年の体験記録」からご覧いただけます。