海外からゲストを迎える生活は、我が家にとってちょっとした非日常の時間でした。子どもがいない我が家に、ほんのひとときの賑やかさと学びを運んでくれる、そんな貴重な経験だったと思います。
なぜホストファミリーを始めたのか
私たち夫婦がホストファミリーに登録したのは、海外交流に興味があったからです。40代になってからの新しい挑戦で、子どもがいない我が家にとっては、少し非日常な体験を取り入れられる方法でもありました。
2010年代、初めてゲストを迎えたときはニュージーランドからの男の子でした。当初は同性の女の子を希望していたのですが、諸々の事情でその男の子を受け入れることに。結果的には、礼儀正しく控えめで、とても印象の良い少年でした。
2回目はアメリカからの女の子。アニメのキャラクターのように可愛らしい見た目で、初めて会った瞬間からこちらも自然に笑顔になりました。昼間は学校に通うため、交流の中心は帰宅後の夕食時。限られた時間でも、たくさんの思い出ができました。

ゲストと過ごす日々
ニュージーランドの少年は音楽好きで、我が家のキーボードで演奏してくれた曲がとても素敵でした。静かで落ち着いた彼と、家で過ごす時間は穏やかで心地よく、まるで小さな音楽会のようなひとときでした。
ショートステイだったので遠出はできませんでしたが、彼が神社に興味があると言ったため、近所の小さな神社に一緒に出かけました。日本独特の文化や建物に触れる様子を見ながら、私自身も改めて身近な文化を感じる時間になりました。
当時、連絡手段としてLINEを指定されたことからインストールしたのですが、今ではその経験も、微笑ましい思い出の一つになっています。
アメリカの女の子は、日中は学校に通っているので、交流の中心は夕食時や休みの日の外出。初めて納豆を食べてみたいと言うので、一口だけ挑戦してもらうと「まあまあ」と言っていました。回転寿司にも行きたいということで、近所の回転寿司で箸を使って挑戦。予想以上に上手で、こちらが驚いたほどでした。
休日には私たち夫婦と一緒に原宿に出かけ、彼女の希望を聞きながら街を巡りました。行きたい場所は、ほとんど私も知らない場所ばかりで、彼女の好奇心に感心しました。コスプレ衣装のショップでは真剣に選び、カワイイモンスターカフェではステージに呼ばれて楽しむ姿も印象的でした。着替え中にピアスが変なところに刺さり、「戻してほしい」と言われてビクビクしながら手伝ったことも、今では笑い話です。



あの数日間、ほんの短い滞在でしたが、振り返ると本当に濃密な時間でした。礼儀正しいニュージーランドの少年と、好奇心旺盛で可愛いアメリカの少女、それぞれとのやり取りは、家に小さな風を運んでくれたような感覚です。
ゲストを迎えることで、私たち夫婦の生活も少しずつ変わりました。日常のリズムの中に異文化が入ってくることで、食事や買い物、街歩きの時間が少し特別なものになったのです。LINEを使った連絡や、ちょっとした手助けのやり取りも、今では懐かしい思い出です。
子どもがいない我が家での体験でしたが、ゲストを通じて学んだこと、感じたことはたくさんありました。文化や国が違っても、心を開いて接すれば、ほんの短い時間でも豊かな交流ができることを実感しました。海外からのゲストとの暮らしは、日常にちょっとした彩りを添え、記憶に残る時間を作ってくれる、そんな貴重な経験だったと思います。